日経225マーケットレポート|2026年7月28日(火)
配信時刻: 19:59
近限月: 8月限
今日の本質
円安では支えきれない。日経225は半導体主導の需給崩れに入った。
60,000円が防衛線、65,000〜68,000円は戻り売りの壁である。
日経225は高値 64,573.18円 から安値 61,923.60円 まで崩れ、終値は 62,364.92円。日中値幅は 2,649.58円 に達した。ドル円は 163.927円 まで円安が進み輸出株には追い風だったが、Nasdaqの -0.82% 下落、電気機器 -5.90%、非鉄・金属 -7.75%、SUMCO**-16.53%**、レーザーテック -14.05% という半導体・景気敏感株の急落が勝った。上昇は34業種中 11業種 にとどまり、相場の実態は明確なリスク削減である。オプションでは 60,000円 に下値支持、65,000〜68,000円 に上値抵抗が集中しており、当面は自律反発があっても 65,000円回復までは戻り売り優勢 と判断する。
① 世界の動き
| 指標 | 水準 | 前日比 | 読み |
|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,413.18 | +0.07% | 横ばい圏。米国株全体は崩れていない。 |
| Nasdaq | 24,932.08 | -0.82% | ハイテク株に売り。グロース株の重さが目立つ。 |
| 米10年債利回り | 4.641% | -6.2bp | 金利低下。景気減速・リスク回避を織り込む動き。 |
| WTI原油 | 81.11ドル | -1.82% | 原油安。インフレ圧力はやや後退。 |
| 金 | 4,022.00ドル | -1.29% | 金利低下にもかかわらず下落。安全資産買いは強くない。 |
| USD/JPY | 163.927円 | +0.316円 / +0.19% | 円安継続。輸出株には追い風だが、介入警戒水準。 |
| 日経225 | 終値 62,364.92 | 寄り付き比 -2,175.00円 | 寄り後に失速。高値64,573.18円から安値61,923.60円まで値幅2,649.58円。 |
米国市場は強弱が分かれた。S&P500は +0.07% と小幅高を維持した一方、Nasdaqは -0.82% 下落した。指数全体は崩れていないが、半導体・AI・大型グロース株への売りが出ている。日経225はハイテク株比率が高いため、このNasdaq安は明確な悪材料である。
米10年債利回りは 4.641% へ 6.2bp低下 した。通常ならグロース株には支援材料だが、Nasdaqは下落した。これは金利低下よりも、バリュエーション調整や利益確定売りの圧力が勝ったことを示す。金利低下を好感した買いは限定的だった。
商品市況も弱い。WTI原油は 81.11ドル、-1.82%、金は 4,022.00ドル、-1.29%。原油安はインフレ懸念を和らげる一方、需要減速への警戒も示す。金も下落しており、典型的なリスク回避一色ではない。投資家は安全資産へ逃げるというより、ポジションを落としている。
為替は 1ドル=163.927円 と円安が続いた。前日比で +0.316円、+0.19% のドル高・円安であり、輸出企業の採算には追い風である。ただし、164円近辺は為替介入への警戒が強まりやすい水準で、円安メリットを素直に買いにくい。
日経225は、始値 64,539.92円、高値 64,573.18円 から、安値 61,923.60円 まで急落し、終値は 62,364.92円。寄り付き比で 2,175.00円安、日中値幅は 2,649.58円 に達した。円安にもかかわらず大きく崩れており、外部環境ではNasdaq安とリスク資産のポジション調整が重荷になった。
結論として、世界の動きは日経平均に対して やや悪い。米金利低下と円安は支援材料だが、Nasdaq安と商品安がリスク選好の鈍さを示している。日本株は高値圏での利益確定が出やすく、特に半導体・値がさグロース株は上値が重い。
② セクター動向
34業種中、上昇は11業種、下落は23業種。業種別騰落率の単純平均は -1.38%。上昇業種の平均は +1.06% にとどまる一方、下落業種の平均は -2.55% と大きく、相場全体は明確に売り優勢だった。物色は 内需・消費・移動関連へ逃避 し、ハイテク・素材・機械など景気敏感株が大きく売られた。
| 区分 | セクター | 騰落率 | ポイント〔なぜその動きか〕 |
|---|---|---|---|
| 上昇 | サービス | +2.05% | 全業種首位。下落業種が23業種に広がる中、非製造・内需系として資金の受け皿になった。 |
| 上昇 | 空運 | +1.89% | 鉄道・バスも+1.36%と上昇しており、移動関連に買いが集まった。 |
| 上昇 | 小売業 | +1.54% | 食品+1.45%と並び、生活消費関連が選好された。外需・製造業売りの反対側に資金が入った。 |
| 上昇 | 食品 | +1.45% | ディフェンシブ性が評価された。業種平均-1.38%を大きく上回り、相対的な強さが明確。 |
| 上昇 | 鉄道・バス | +1.36% | 空運と同時に上昇。内需・移動需要関連へのローテーションを示した。 |
| 上昇 | 自動車 | +1.30% | 製造業の中では例外的に堅調。電気機器-5.90%、機械-4.10%との対比で相対的に買われた。 |
| 下落 | 非鉄・金属 | -7.75% | 全業種で最下位。素材・市況感応株への売りが集中し、下落率はサービスとの差で9.80ポイントに拡大。 |
| 下落 | 電気機器 | -5.90% | ハイテク・成長株売りの中心。精密機器-4.92%と合わせ、電子部品・半導体関連への警戒が強い。 |
| 下落 | 精密機器 | -4.92% | 高バリュエーションの製造業が売られた。電気機器と同方向で、グロース株から資金が流出した。 |
| 下落 | 機械 | -4.10% | 外需・設備投資関連として売られた。業種平均-1.38%を2.72ポイント下回り、景気敏感株の弱さを示した。 |
| 下落 | 窯業 | -4.08% | 素材・設備投資関連の一角として下落。非鉄・金属、化学と同時に売られ、素材全体の地合いが悪い。 |
| 下落 | 銀行 | -3.53% | 金融株の中で下げが大きい。その他金融-2.71%、証券-2.02%、保険-1.11%も下落し、金融セクター全般が弱い。 |
| 下落 | 化学 | -3.52% | 素材株売りの流れに連動。非鉄・金属-7.75%、窯業-4.08%と合わせ、景気敏感素材が敬遠された。 |
注目セクター:内需・消費関連
この日の主役は サービス+2.05%、小売業+1.54%、食品+1.45% だった。上昇率上位に内需・消費関連が並び、相場全体が売り優勢の中で資金の逃避先になった。特に食品は景気変動の影響を受けにくく、業種別単純平均の -1.38% に対して +1.45% と大きくアウトパフォームした。
個人投資家は、指数が弱い局面ではこのような ディフェンシブ内需株の相対優位 を重視すべき局面だ。短期的には、サービス、小売、食品の押し目は市場平均よりも底堅くなりやすい。
注目セクター:ハイテク・精密・機械
一方で、下落の中心は 電気機器-5.90%、精密機器-4.92%、機械-4.10% だった。いずれも日経225への影響が大きい大型製造業を含むため、指数の重しになった可能性が高い。特に電気機器は業種別平均を 4.52ポイント 下回り、売り圧力が突出した。
この組み合わせは、投資家が 成長株・外需株・設備投資関連のリスクを落としている ことを示す。反発を狙う場合でも、まず電気機器と精密機器の下げ止まりを確認する必要がある。
注目セクター:素材・金融
最も弱かったのは 非鉄・金属-7.75%。化学 -3.52%、窯業 -4.08% も大きく下げ、素材セクター全体で売りが目立った。これは景気敏感株への警戒が強いことを示す。
金融も弱い。銀行 -3.53%、その他金融 -2.71%、証券 -2.02% がそろって下落した。金融株は相場のリスク許容度を映しやすく、この日の下落は投資家心理の悪化を示している。
結論として、2026年7月28日のセクター動向は、内需・ディフェンシブ買い、ハイテク・素材・金融売り が鮮明だった。短期戦略では、強い内需株を中心にし、電気機器・非鉄・機械の反発確認までは景気敏感株への深追いを避けるべき局面だ。
③ 個別株の異変
本日は半導体・電子部品・設備投資関連に売りが集中した。下落上位21銘柄のうち、電気機器が12銘柄を占める。個別悪材料というより、ハイテク・景気敏感株への一斉リスクオフである。
大きく動いた日経225構成銘柄一覧
| 順位 | 銘柄 | 1d | 5d | 10d | 評価 | 目標株価 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | SUMCO(3436) | -16.53% | -19.49% | -38.83% | Hold(16社) | 3,626円 | 出来高0.82x、目標乖離+15.5%。10日下落率が突出 |
| 2 | レーザーテック(6920) | -14.05% | -12.26% | -16.37% | Buy(16社) | 49,125円 | 出来高0.98x、目標乖離+31.2%。半導体検査株に売り |
| 3 | ディスコ(6146) | -12.37% | -17.86% | -22.53% | Buy(20社) | 84,380円 | 出来高1.24x、目標乖離+53.7%。売買を伴う下落 |
| 4 | 村田製作所(6981) | -11.71% | -10.60% | -21.10% | Buy(17社) | 10,953円 | 出来高1.05x、目標乖離+53.1%。電子部品売り |
| 5 | レゾナック・ホールディングス(4004) | -11.49% | -15.19% | -19.34% | Buy(12社) | 20,533円 | 出来高1.38x、目標乖離+66.1%。材料株で出来高増 |
| 6 | イビデン(4062) | -11.05% | -14.70% | -20.52% | Buy(16社) | 22,925円 | 出来高0.91x、目標乖離+54.3%。基板関連が軟調 |
| 7 | ローム(6963) | -11.04% | -13.03% | -21.48% | Buy(10社) | 5,650円 | 出来高1.16x、目標乖離+37.2%。半導体デバイス売り |
| 8 | ニコン(7731) | -11.03% | -9.76% | -14.72% | Hold(10社) | 1,710円 | 出来高1.37x、目標乖離-12.6%。目標株価が現値を下回る |
| 9 | 太陽誘電(6976) | -11.00% | -12.52% | -13.66% | Hold(16社) | 16,106円 | 出来高0.84x、目標乖離+56.8%。評価は強くない |
| 10 | 東京エレクトロン(8035) | -10.96% | -16.00% | -21.57% | Buy(22社) | 73,745円 | 出来高1.04x、目標乖離+31.9%。装置株の中核も急落 |
| 11 | SCREENホールディングス(7735) | -10.82% | -16.52% | -20.16% | Buy(16社) | 18,344円 | 出来高0.91x、目標乖離+29.4%。半導体装置売り継続 |
| 12 | ルネサスエレクトロニクス(6723) | -10.45% | -14.20% | -22.53% | Buy(13社) | 4,858円 | 出来高0.99x、目標乖離+40.3%。10日で2割超下落 |
| 13 | ソシオネクスト(6526) | -10.36% | -13.08% | -19.72% | Hold(5社) | 2,400円 | 出来高0.89x、目標乖離+11.7%。上値余地は限定的 |
| 14 | 三井金属(5706) | -10.31% | -10.48% | -20.61% | None(9社) | 56,144円 | 出来高0.86x、目標乖離+100.4%。評価なしで信頼度に注意 |
| 15 | アドバンテスト(6857) | -10.11% | -13.90% | -11.49% | Buy(20社) | 35,395円 | 出来高1.23x、目標乖離+38.7%。検査装置に売り |
| 16 | 安川電機(6506) | -9.53% | -7.09% | -20.36% | Buy(17社) | 7,000円 | 出来高1.18x、目標乖離+47.2%。FA関連へ波及 |
| 17 | SMC(6273) | -9.21% | -7.48% | -11.69% | Buy(14社) | 81,307円 | 出来高1.16x、目標乖離+24.7%。設備投資株が軟調 |
| 18 | 荏原製作所(6361) | -8.69% | -7.80% | -12.81% | Buy(11社) | 6,310円 | 出来高1.11x、目標乖離+22.5%。機械株にも売り |
| 19 | NGK(5333) | -8.66% | -9.35% | -16.90% | Buy(7社) | 6,911円 | 出来高1.17x、目標乖離+24.8%。素材・部材系が弱い |
| 20 | オムロン(6645) | -8.58% | -3.60% | -8.15% | Hold(11社) | 5,636円 | 出来高1.13x、目標乖離+9.1%。本日急落型 |
| 21 | 古河電気工業(5801) | -8.21% | -12.02% | -16.19% | Buy(9社) | 6,513円 | 出来高1.07x、目標乖離+116.5%。目標乖離は最大級 |
1. 半導体製造装置・検査株が同時急落
対象はレーザーテック、ディスコ、東京エレクトロン、SCREEN、アドバンテストである。
- レーザーテック:1日で-14.05%、10日で-16.37%
- ディスコ:1日で-12.37%、10日で-22.53%
- 東京エレクトロン:1日で-10.96%、10日で-21.57%
- SCREEN:1日で-10.82%、10日で-20.16%
- アドバンテスト:1日で-10.11%、10日で-11.49%
装置株はすべて2桁下落した。しかも、アナリスト評価は全銘柄がBuyである。目標株価との乖離も、ディスコ+53.7%、アドバンテスト+38.7%、東京エレクトロン+31.9%と大きい。
これは業績見通しの個別悪化ではなく、半導体関連のバリュエーション調整である。買い推奨が残っていても、短期資金は先に売っている。特にディスコは出来高1.24x、アドバンテストは1.23xで、平均を上回る売買を伴って下げた。押し目買いより、まず需給悪化の確認が必要である。
2. 半導体材料・電子部品にも売りが拡大
対象はSUMCO、レゾナック、イビデン、村田製作所、ローム、太陽誘電、ルネサス、ソシオネクストである。
最も異常なのはSUMCOである。1日で-16.53%、10日で-38.83%と、下落率は今回の対象銘柄で最大である。一方、出来高は0.82xにとどまる。大商いの投げではなく、買い手不在の下落である。
電子部品も弱い。
- 村田製作所:1日-11.71%、10日-21.10%
- ローム:1日-11.04%、10日-21.48%
- 太陽誘電:1日-11.00%、10日-13.66%
- ルネサス:1日-10.45%、10日-22.53%
村田製作所と太陽誘電は目標株価との乖離がそれぞれ+53.1%、+56.8%ある。しかし、太陽誘電の評価はHoldであり、強い買い材料にはならない。目標株価の高さよりも、10日で2割前後下げている需給の悪さを優先すべき局面である。
レゾナックは1日-11.49%、出来高1.38xと、今回の中で最も出来高増が目立つ。目標乖離は+66.1%と大きいが、売りの強さも明確である。反発狙いは短期売買向きで、安定した底打ちとは言えない。
3. 非鉄・素材株は目標株価との乖離が極端
三井金属と古河電工は、目標株価との乖離が極端に大きい。
- 三井金属:目標乖離+100.4%、1日-10.31%、10日-20.61%
- 古河電気工業:目標乖離+116.5%、1日-8.21%、10日-16.19%
一見すると割安に見える。しかし、三井金属は評価がNoneであり、コンセンサスの方向感が弱い。古河電工も目標株価は高いが、5日で-12.02%、10日で-16.19%と下落トレンドが続く。
このグループは「目標株価との乖離」だけで買う局面ではない。目標株価が株価下落に追いついていない可能性がある。反発確認前の逆張りはリスクが高い。
4. FA・機械株にもリスクオフが波及
対象は安川電機、SMC、荏原製作所、オムロンである。
- 安川電機:1日-9.53%、10日-20.36%
- SMC:1日-9.21%、10日-11.69%
- 荏原製作所:1日-8.69%、10日-12.81%
- オムロン:1日-8.58%、10日-8.15%
半導体だけでなく、設備投資関連にも売りが広がった。安川電機は10日で-20.36%と下落が大きい。中国・FA・設備投資サイクルへの警戒が株価に出ている。
オムロンは5日変化が-3.60%にとどまる一方、本日だけで-8.58%下げた。本日急落型である。評価はHold、目標乖離も+9.1%しかないため、戻り余地は限定的である。
5. Hold銘柄は戻り売りに注意
Hold評価の銘柄は、買い戻しの根拠が弱い。
- SUMCO:Hold、1日-16.53%、目標乖離+15.5%
- ニコン:Hold、1日-11.03%、目標乖離-12.6%
- 太陽誘電:Hold、1日-11.00%、目標乖離+56.8%
- ソシオネクスト:Hold、1日-10.36%、目標乖離+11.7%
- オムロン:Hold、1日-8.58%、目標乖離+9.1%
特にニコンは目標株価1,710円が現在値1,956円を12.6%下回る。出来高も1.37xに増えており、売りに根拠がある。単純な押し目買い対象ではない。
投資判断
本日の異変は、半導体関連を中心とした広範なリスクオフである。Buy評価が多い銘柄でも、1日で10%以上下げている。目標株価との乖離は大きいが、短期需給は明確に悪い。
個人投資家は、下落率だけで飛びつくべきではない。確認すべきは次の3点である。
- 5日下落率が縮小するか
- 出来高増を伴う陽線が出るか
- Hold銘柄ではなく、Buy評価かつ目標乖離が十分ある銘柄に絞れるか
短期の監視対象は、出来高を伴って下げたディスコ、アドバンテスト、レゾナックである。一方、SUMCO、ニコン、ソシオネクスト、オムロンは評価面の支援が弱く、戻り売り優勢と見る。
④ オプション手口(核心)
-
上値抵抗帯 :コール建玉は 65,000円・68,000円・70,000円・75,000円 に集中。特に現値62,365円から近い 65,000〜68,000円 は、戻り局面で上値を抑えやすい価格帯です。
-
下値支持帯 :プット建玉は 60,000円・58,000〜59,000円・62,000円 が厚め。特に 60,000円 は建玉増加もあり、当面の心理的な下値メドとして意識されます。
-
最大変化(コール) :
68,000円コール +1,777枚。現物より上のOTMコールで、当日は大幅下落。上昇期待の買いよりも、戻りを売る ショートコール/上値抑制狙い が最有力です。 -
最大変化(プット) :
65,000円プット -3,001枚。現物は65,000円を下回っておりITM。下落で利益が出たプットを手仕舞いした動きと見ます。
プット(ロールダウン): 『65,000円プット利確+60,000円プット新規 ≒ ロールダウン(ヘッジ継続・やや上目線シフト)が最有力』 -
総合所見 :急落後もヘッジは残る一方、警戒水準は65,000円から60,000円へ下げられています。目先は 60,000円を支持、65,000〜68,000円を上値抵抗 とする慎重な相場展開が想定されます。
⑤ 信用情報
本日はデータ更新なし(最終更新: 2026-07-17)
⑥ 総まとめ
| セクション | シグナル | 方向 |
|---|---|---|
| ① 世界の動き | Nasdaqが -0.82% 下落。米10年債利回りは 4.641%へ6.2bp低下 したが、グロース株は買われず。円安 163.927円 は支援材料だが、介入警戒も強い。 | やや下向き |
| ② セクター動向 | 34業種中 23業種が下落。業種平均は -1.38%。電気機器 -5.90%、非鉄・金属 -7.75% が指数の重し。 | 下向き |
| ③ 個別株の異変 | 半導体・電子部品が急落。SUMCO**-16.53%**、レーザーテック -14.05%、東京エレクトロン -10.96%。大型グロースの需給悪化が明確。 | 下向き |
| ④ オプション手口 | プットは 60,000円 が厚い一方、コールは 65,000〜68,000円 に集中。上値は重く、下値は60,000円が当面の防衛線。 | レンジ下向き |
| ⑤ 信用情報 | データ更新なし。最終更新は 2026-07-17。需給判断材料としては中立。 | 中立 |
総合評価は、弱気寄りの中立 である。
日経225は終値 62,365円 で、オプション上の下値メドである 60,000円 には近い。一方、上値は 65,000〜68,000円 にコール建玉が集中しており、戻り局面では売りが出やすい。
特に問題なのは、日経寄与度の高い半導体・電気機器が同時に崩れている点である。電気機器は -5.90%、精密機器は -4.92%、機械は -4.10% と、指数主導株の下落が深い。現時点では、急落後の自律反発はあり得るが、65,000円回復までは戻り売り優勢 と判断する。
直近のイベントカレンダー
| 日付 | イベント | 注目度 |
|---|---|---|
| 2026-07-29 | 決算:トヨタ自動車(7203)2027年3月期 | ★★★★★ |
| 2026-07-30 | 決算:ソニーグループ(6758)2027年3月期 | ★★★★★ |
| 2026-07-31 | 決算:ソフトバンクグループ(9984)2027年3月期 | ★★★★★ |
| 2026-08-03 | 決算:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)2027年3月期 | ★★★★☆ |
| 2026-08-04 | 決算:三井住友フィナンシャルグループ(8316)2027年3月期 | ★★★★☆ |
| 2026-07-31 | 決算:メルカリ(4385)2026年6月期 | ★★★☆☆ |
トヨタ決算は最重要である。為替は 1ドル=163.927円 まで円安が進んでおり、輸出採算には追い風だが、同時に介入警戒が強い。
ソニー、ソフトバンクグループはグロース株心理に直結する。Nasdaqが -0.82% と弱い中で、決算内容が悪ければ日経225の戻りはさらに鈍る。
明日の行動フロー
基準値:日経225終値 62,365円
【保有中の人】
日経225が65,000円を明確に上回る
→ 戻り継続。半導体・電気機器の反発を確認して保有継続。
→ ただし68,000円は次の強い上値抵抗。利確ラインを置く。
日経225が63,000〜65,000円
→ 自律反発の範囲。戻り売りが出やすい。
→ 半導体、電子部品、機械株はポジションを軽くする。
→ サービス、小売、食品など内需株は相対的に保有継続可。
日経225が62,000〜63,000円
→ 現値近辺のもみ合い。判断は中立。
→ 新たな買い増しは不要。決算通過と半導体株の下げ止まりを待つ。
日経225が60,000〜62,000円
→ 下値支持帯の試し。リスク管理を優先。
→ 含み益銘柄は一部利確。含み損の大きいハイテク株は戻り待ちを避ける。
日経225が60,000円を終値で割る
→ シナリオ悪化。下値支持が崩れる。
→ 高PER株、半導体、素材、機械株は防御優先。現金比率を引き上げる。
【新規エントリーを考えている人】
65,000円超
→ 買い検討可。ただし初動ではなく確認後。
→ 対象は決算通過後に上方修正・増益確認が取れた主力株。
63,000〜65,000円
→ 追いかけ買いは避ける。
→ 短期なら内需・ディフェンシブ株に限定。
62,000〜63,000円
→ 様子見が基本。
→ 半導体株は陽線+出来高増+5日下落率縮小を確認してから。
60,000〜62,000円
→ 打診買いは少額のみ。
→ 狙うなら食品、小売、サービスなど、すでに相対的に強い業種。
60,000円割れ
→ 新規買い停止。
→ 反発確認まで待つ。ナンピンは避ける。
シナリオが崩れる条件
- 日経225が 60,000円を終値で明確に割る こと。オプション上の下値支持が失効し、下落トレンドが一段強まる。
- 日経225が 65,000円を終値で回復 し、さらに 68,000円 を突破すること。戻り売り優勢シナリオは無効になる。
- 電気機器、精密機器、機械が同時に反発し、半導体主力株の下落率が縮小すること。指数の重しが外れる。
- Nasdaqが大幅反発し、グロース株売りが止まること。今回の下落要因であるハイテク需給悪化が緩和する。
- ドル円が急速に円高へ振れ、160円割れ となること。輸出株の円安メリットが剥落し、日経225の前提が変わる。
- トヨタ、ソニー、ソフトバンクグループの決算が市場予想を大きく上回り、主力株主導で指数が買い戻されること。
- 逆に、主要決算で通期見通しの下方修正が相次ぐこと。この場合は 60,000円支持 の前提も弱まる。
昨日のシナリオ検証
判定:メインシナリオは下方向に崩れた。
前回は「65,000円前後の攻防、上値追いより押し目確認」としたが、実際の日経225は 始値64,539.92円、高値64,573.18円 にとどまり、65,000円を一度も回復できなかった。その後、安値 61,923.60円 まで急落し、終値は 62,364.92円。警戒ラインの 64,123円 を終値で大きく割り込んだ。
| 検証項目 | 前回シナリオ | 実績 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 強気継続ライン | 65,220円超 | 高値64,573.18円 | 未達 |
| 注意ライン | 65,000円 | 終日下回る | 下振れ |
| 危険ライン | 64,123円割れ | 終値62,364.92円 | 明確に割れ |
| 日中値幅 | 押し目確認想定 | 2,649.58円 | 変動率急拡大 |
| ハイテク売り | 警戒 | 半導体・電子部品が急落 | 的中 |
特に重要なのは、64,123円の危険ラインを終値で1,758.08円下回った 点である。これは単なる押し目ではなく、短期トレンドの下方ブレイクである。65,000円から見ても終値は 2,635.08円下 で、心理的節目の防衛は完全に失敗した。
セクター見通しでは、弱気とした ハイテク・成長株、半導体・電子部品、化学 への警戒は正しかった。実際に、半導体関連では SUMCO -16.53%、レーザーテック -14.05%、ディスコ -12.37%、東京エレクトロン -10.96%、アドバンテスト -10.11% と主力株が総崩れとなった。Nasdaqが -0.82% 下落し、その売りが日本の半導体・電子部品株へ波及した形である。
一方、強気候補とした 空運、サービス、自動車 については、今回の資料内に十分なセクター別騰落データがないため検証対象外とする。ただし、指数全体が寄り付き比で -2,175.00円 下落しており、円安による輸出株支援だけでは相場を支えられなかった。
シナリオブレイク条件では、以下が該当した。
- 日経225が64,123円を割り込み、終値でも回復できない場合
- Nasdaqの下落が続き、ハイテク株売りが日本の半導体・電子部品株へ波及する場合
- 65,000円の防衛が崩れ、下値目線が60,000〜58,000円へ移る場合
結論として、前回の「上値追いより押し目確認」という慎重姿勢は有効だったが、下落の深さは想定以上だった。現在は押し目買い局面ではなく、62,000円台で下げ止まるか、60,000円方向へ走るかを確認する局面 である。
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